サブカル語りたけりゃ帰ってきたウルトラマン33話見るといい
僕が小さかった頃、ウルトラマンシリーズなんてやってなかった。
幼少期あたりでウルトラマンシリーズの放送時期を調べてみると、ウルトラマン80(1980年)からウルトラマンティガ(1996年)となってる。
ティガはV6の長野君みたいだけど記憶にあるか無いかといった感じ。
ちょうど子供っぽいものに興味がなくなる年頃だったからだと思う。
そんな時期に子供時代をやってたこともあり、上の世代や下の世代ほどウルトラマンと関わることも関心も少ないウルトラマン谷間の世代として生きてきたわけです。
でもね、ちょっと羨ましかったんですよ。
みんな特撮の話するときにキラキラするでしょ?
子供みたいに話すでしょ?
僕にはそれがない。特撮の素養がほとんどない。
仮面ライダーには置いてけぼりにされちまったし。けっ。
第一話の合体シーン
でも、二十歳くらいの時に「帰ってきたウルトラマン」を貪るように全部見たんです。
きっかけとなったのは一本のVHSテープ。
年上の友達が「きっと好きそうだから見てみな」と勧めてくれたのだが、正直な所、ウルトラマンとか年上のオタクたち過大評価してそうだし、多分退屈・・・で、見てみると、
「ぁぁぁぁあんだこりゃぁっ!!」
衝撃的だったのだ。想像してた幼児向け番組とは一線を画す超問題作。
シナリオの陰鬱さ、梅雨の長雨のようにじっとりする空気感、何より他の映像では見たことの無いような実験的な構図に度肝を抜かれた。
エキセントリックすぎる。子供向け番組でなにやってんだよ。おい。
その後すぐに、ビデオを貸してくれた友人に「すまんかった!完全に舐めてた!」と平謝りした過去がある。
ウルトラマン体験。忘れてただけでありました。
そんなこんなで今日は例の33話を見たんだけど、
画像を追っていくだけでも楽しいので、アバンギャルドな構図だけでもちょっと見てほしい。
帰ってきたウルトラマン33話 「怪獣使いと少年」
穴を掘る少年。早速アングルがエグイ。
彼は町で「超能力が使える気持ち悪いやつ」として有名で、なぜか穴をひたすら掘り続けている。
そこへ不良たちが登場して……。
なんだかんだで埋められるぅ。泥水かけられるぅ。
前衛的すぎるアングルで助けられる少年。
子供たちはタイヤの奥へ配置されていますね。
ダイナミックな構図で不良たちの威圧感が良い。
かっこよすぎるぜ。
少年のもとを訪ねる隊員。しかし彼がいる様子はなく揺れるロープが不穏さを表してます。
少年は町で村八分にされるも、一人のお姉さんから優しくされることで嬉しくなった帰り道。線路のコンポジションすげぇな。
少年ついにリンチにあう。「僕が何したっていうんだぁ!」
力なく倒れる隊員の周りに武器を持つ住人達。
この後はネタバレ防ぎに端折ってますが、このあたりのストーリーも良いんです。
残り5分でようやく怪獣登場。
きた!
名曲が流れます、「ダンダバダバ、ダンダバダバ、ダンダバダバダ!」
で、倒した後。
なんだかんだで穴を掘る少年。
彼は掘る続けるんです!切ないシーン。文学ですね。
伝わったかな?伝わってるといいな。
この時代だからこんなに遊べたんだろうし、ストーリーの悲惨さも今では考えられない。ましてや一応子供向けなんだよね。
サブカル話どうこうは置いといても、ひとつの退屈もなく見れる回なので、ぜひとも見てほしいです。